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EXHIBITIONS

竹谷出「光の庭」

2018.11.30 - 12.22

竹谷出「光の庭」より

 竹谷出(いずる)は1967年広島県出身、92年東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)を卒業。現在は名古を拠点に日本各地のスナップ写真を撮る傍ら、10年ほど前から「もの」としての写真に興味を持ち、古典写真技法を英語の手引き書片手に写真制作を試行錯誤してきた。

 本展では、竹谷が名古屋の自宅のベランダで育てている日本自生の山野草を苔玉にし、4×5カメラで撮影、古典写真技法の「鶏卵紙」でプリントしたモノクロ写真27点を展示する。

 鶏卵紙とは、1850年にフランスで発明された、19〜20世紀初頭までの間もっともポピュラーだった写真印画法のこと。紙などの支持体に卵白に塩を加えた液を均一に塗り、乾燥後、硝酸銀溶液を塗布して感光性をもたせ、太陽光(紫外線)での密着焼きつけを行う。こうしてできたプリントの色調は赤褐色のセピア調となり、紙の材質、卵白濃度、焼きつけの程度によって、最終的な光沢具合、諧調、最高濃度が決まる。

 竹谷は栽培、撮影、技法の制作過程すべてに様々な光の恵みを感じ、本展タイトルを「光の庭」とした。