EXHIBITIONS
大西伸明+対話型鑑賞会
あわいの部屋/型取る声
ARTZONEでは、美術家の大西伸明を迎え「あわいの部屋/型取る声」を開催。本企画は大西の個展「あわいの部屋」と、展覧会イベント「型取る声」の二つにより構成される。
大西はこれまで、偶然できあがった事物(経年劣化で錆びたはしごや割れたお皿など)をシリコンで型取り、樹脂成形によって複製した表面を実物さながらに彩色することで、実物が持つかけがえなさを打ち消すような作品を手がけてきた。それらは、目にみえるものが「ここにある」と当然のように信じている私たちの認識に疑問を投げかける。本展では、そうした実在と認識のあわいに立つ大西の作品の不思議な存在感と、それを感受する鑑賞者の関係について注目する。
また、個展の会期中、毎週末ごとに、京都造形芸術大学アートプロデュース学科の学生が主体となり「Art communication project」というワークショップを行う。これは本学科が授業の一環として取り入れているプロジェクトで、一般的には、ひとりではなく複数人で作品について話しあう「対話型鑑賞」と呼ばれている。鑑賞者が、作品を目にしたときに湧き上がる感情や素朴な疑問などを糸口に言葉を交わし、共に作品の解釈を進めていく。初めは淡い輪郭でしかなかった人々の認識は、誰かが言葉を発するたびに型取られ、しだいにある姿を現していくだろう。
大西はこれまで、偶然できあがった事物(経年劣化で錆びたはしごや割れたお皿など)をシリコンで型取り、樹脂成形によって複製した表面を実物さながらに彩色することで、実物が持つかけがえなさを打ち消すような作品を手がけてきた。それらは、目にみえるものが「ここにある」と当然のように信じている私たちの認識に疑問を投げかける。本展では、そうした実在と認識のあわいに立つ大西の作品の不思議な存在感と、それを感受する鑑賞者の関係について注目する。
また、個展の会期中、毎週末ごとに、京都造形芸術大学アートプロデュース学科の学生が主体となり「Art communication project」というワークショップを行う。これは本学科が授業の一環として取り入れているプロジェクトで、一般的には、ひとりではなく複数人で作品について話しあう「対話型鑑賞」と呼ばれている。鑑賞者が、作品を目にしたときに湧き上がる感情や素朴な疑問などを糸口に言葉を交わし、共に作品の解釈を進めていく。初めは淡い輪郭でしかなかった人々の認識は、誰かが言葉を発するたびに型取られ、しだいにある姿を現していくだろう。