EXHIBITIONS

フェルメール展

2019.02.16 - 05.12

ヨハネス・フェルメール 取り持ち女 1656 ドレスデン国立古典絵画館 bpk / Staatliche Kunstsammlungen Dresden / Herbert Boswank / distributed by AMF

ヨハネス・フェルメール 恋文 1669-70頃 アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum. Purchased with the support of the Vereniging Rembrandt, 1893

ヨハネス・フェルメール マルタとマリアの家のキリスト 1654-55頃 スコットランド・ナショナル・ギャラリー National Galleries of Scotland, Edinburgh. Presented by the sons of W A Coats in memory of their father 1927

ヨハネス・フェルメール 手紙を書く女 1665 ワシントン・ナショナル・ギャラリー National Gallery of Art, Washington, Gift of Harry Waldron Havemeyer and Horace Havemeyer, Jr., in memory of their father, Horace Havemeyer, 1962.10.1

ハブリエル・メツー 手紙を読む女 1664-66頃 アイルランド・ナショナル・ギャラリー Presented, Sir Alfred and Lady Beit, 1987 (Beit Collection) Photo © National Gallery of Ireland, Dublin NGI.4537

 オランダ絵画黄金時代の巨匠、ヨハネス・フェルメールの展覧会が大阪市立美術館で開催される。

 本展は、静謐な作風と特徴的な光の表現で知られるフェルメールの作品を、同時代のオランダ絵画とともに紹介。現存するフェルメール作品は35点とも言われているが、本展ではそのうち6点が来日し、約3ヶ月の会期でおよそ60万人を集めた日本初のフェルメール展「フェルメールとその時代」(大阪市立美術館、2000)の5点を上回って、西日本では過去最大規模となる。

 そのなかでも注目したいのが、日本初公開となるフェルメールの初期作のひとつ《取り持ち女》だ。同作は、宗教画から風俗画への転換期にあたる重要な作品で、画面の左端に描かれた男性は、フェルメールの自画像であるという説が有力だという。また、現存するフェルメール作品で年記が残る3点のうちの1点でもある。

 さらに大阪展限定で、「恋」にうつつを抜かす女性を中心に、寓意的なモチーフがちりばめられた後期の作品《恋文》も展示。「光の魔術師」と称されるフェルメールの初期から後期の希少な作品を展望できる貴重な機会となる。