榮良太「蟲展」　

　近年では「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」（国立新美術館／大阪文化館・天保山、2018）のアートディレクションでも話題を集め、多数の企業広告を手がけるアートディレクター・榮良太（さかえ・りょうた）の個展が開催される。

　榮は1979年生まれ。武蔵野美術大学テキスタイル学科卒業後、博報堂に入社。受賞歴に東京ADC賞、JAGDA新人賞ほか。これまでの主な仕事に、サントリー「胡麻麦茶」、ソニー「ウォークマン」、三菱自動車「アウトランダーPHEV」などがある。

　シンプル・繊細さと、大胆・強さを持ち合わせたビジュアルで、日常の中で視線を奪う仕掛けづくりを行ってきた榮が、今回アートワークのモチーフに選んだのは「昆虫」。自然が生み出したデザインに注目し、虫たちの異形・異質とも言える構造を、大胆かつ現代的なアイデアによって鮮やかなビジュアルに落とし込む。本展を通して、アートディレクター・榮の新たな一面を体感できるだろう。