EXHIBITIONS

オルセー美術館特別企画

ピエール・ボナール展

2018.09.26 - 12.17

ピエール・ボナール 猫と女性 あるいは 餌をねだる猫 1912頃 オルセー美術館 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ピエール・ボナール 黄昏(クロッケーの試合) 1892 オルセー美術館 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ピエール・ボナール 白い猫 1894 オルセー美術館 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ピエール・ボナール フランス=シャンパーニュ 1891 川崎市市民ミュージアム

ピエール・ボナール 庭の女性たち 1890-91 オルセー美術館 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

ピエール・ボナール 化粧室 あるいは バラ色の化粧室 1914-21 オルセー美術館 © RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

 19世紀末のフランスでナビ派の一員として出発し、浮世絵の影響が顕著な装飾的画面によって「日本かぶれのナビ」の異名を持つ画家、ピエール・ボナールの大規模回顧展が開催される。

 印象派に続く世代のボナールは、ゴーギャンの影響のもと結成されたナビ派に属し、繊細かつ奔放なアラベスクと装飾モチーフが特徴的な絵画を多く描いた。1890年のパリで開かれた「日本の版画展」を機に浮世絵の美学を自らの絵画に取り入れ、また同時期には象徴主義演劇とも呼応する、親密な室内情景の作品も制作。20世紀に入ると、目にした光景の印象をいかに絵画化するかという「視神経の冒険」に身を投じ、鮮烈な色彩の絵画を多数生み出している。

 本展は、初来日するオルセー美術館のボナール・コレクション約30点を含む国内外の優品130点超を一挙に公開。「日本かぶれのナビ」と称された日本美術への傾倒ぶりやボナールの絵画を彩ったミューズ・マルトを紹介しながら、好んで描いた動物たちも登場する油彩や素描、版画・挿絵本、写真など様々なジャンルを通じて、謎多き画家・ボナールの魅力に迫る。