EXHIBITIONS

平川祐樹―映画の見る夢

2018.09.30 - 12.02

平川祐樹 Grains of Film - Silver Nitrate 2017

平川祐樹 Wounded Film 2017

平川祐樹 Three Minutes of Silver 2017

 メディア考古学的な視点で、場所やものに宿った「時間」をテーマとした作品を制作してきた映像作家・平川祐樹の個展が開催される。

 平川は1983年愛知県出身。近年は、映画やフィルムといった題材を扱い、古い映画フィルムから銀を抽出する、あるいはフィルムの灰を平面へと置き換える作品を制作している。

 主な個展に「映画になるまで君よ高らかに歌へ」(アンドーギャラリー、2018)、「The Better Way Back to the Soil」(ダブル・スクエア・ギャラリー、2017)、「Close Your Eyes」(クンストラーハウス・ベタニエン、2015)ほか、グループ展に「台北デジタル・アート・フェスティバル」(2017)、「19th DOMANI・明日展」(国立新美術館、2016)、札幌国際芸術祭2014、あいちトリエンナーレ2013などがある。

 本展では、平川がアンティーク・マーケットで見つけた一片の映画フィルムを発端とする2017年のシリーズ「Nitrate Dreams」を日本初公開。ひどく劣化したフィルム片から新たな映像を構成し、実際には上映されない映画のワンシーンを鑑賞者に委ねながら、いつかは消滅する古いフィルムのありかを示すことを試みる。