EXHIBITIONS

松田修「不適者生存」

 社会的弱者と呼ばれる人たち、ゲームの中での戦いや死、繰り返し再生されるバーチャル世界での生命観などに着目し、作品制作を行ってきた松田修の個展が開催される。

 松田は1979年生まれ、2009年東京芸術大学大学院美術研究科修了。社会に潜む問題や現象、風俗をモチーフに、映像や立体、ドローイングなど様々なメディアを用いた表現方法で、「生」や「死」といった普遍的なテーマに取り組んできた。

 近年は、自身の生い立ちや社会問題をコンセプチュアルに作品へ落とし込み、ユーモラスかつ生命力溢れた態度を示した個展「何も深刻じゃない」(キタコレビル、2015)、過去につくられたイデオロギーや価値観などから逃れることを、アイロニーを交えて提案した個展「みんなほんとはわかってる」(無人島プロダクション、2017)を開催。展覧会以外の活動として、DVD作品『ガタピシ! 』のリリースや劇団ミナモザの劇中オープニングムービー制作、バロセロナで催された「The Influencers festival 2014」への映像提供などがある。

 本展では、イギリスの社会学者、ハーバート・スペンサーが1864年に著書『生物学の原理』で提示した「適者生存」の思想を批判的に参照した新作を発表。近代社会における男性性に潜む根深いジェンダー・トラブル、性の商品化に触れ、容赦のない生存競争の場となりつつある現代社会において「適者とは何か」「生存とは何か」という根本的な問いを投げかける。