EXHIBITIONS

小左誠一郎「谺せよ、UPO」

2018.07.07 - 08.04

小左誠一郎 untitled 2018

 最低限の要素からなる線や色、かたちをキャンバス全面に規則正しく、繰り返し描く抽象絵画を制作してきた小左誠一郎。純粋化された表現は、水平線や垂直線、曲線や斜線で構成された丸や四角、三角といった根源的なモチーフからなるいっぽう、アクション・ペインティングを想起させる反射的なストロークにより、小左が「試合」と呼ぶ、作家の身体対キャンバスの生成プロセスを経てつくり出される。

 本展では、「UPO(Unidentified Painting Object=未確認描画物体)」と名づけた、不可思議でどこか懐かしい光を内包する新作を発表。小左にとって「急所はどこなのかも解らない四角い怪物」であるキャンバスとの対話、また偶然性や不随意性に反発しながら描こうとする作家の意志を見て取ることができるだろう。