EXHIBITIONS

田村友一郎「叫び声/Hell Scream」

西山翠嶂 虎(模写・部分) 写真=田村友一郎 提供=京都市立芸術大学

 京都市立芸術大学は、前身である京都府画学校が1880年に創立されてから今日に至るまで、日本の伝統芸術を継承・刷新するとともに、国際的にも高く評価される芸術家を数多く世に送り出すなど、日本の芸術文化の極めて重要な世界への発信基地のひとつであり続けてきた。

 2018年が明治改元から満150年の節目の年に当たることを記念した「明治150年・京都のキセキ・プロジェクト」の一環として開催される本展。土地の記憶や歴史を調査することからその場所固有のコンテクストを独自の手法で変換・接続し、映像・写真・インスタレーション・パフォーマンスなど様々な形態で、新たな風景を立ち上げていくような作品を数多く発表してきた美術家・田村友一郎を企画協力作家に迎え、京都市立芸術大学の前身・京都府画学校の創立者のひとりであり、煎茶道の発展に寄与したことでも知られる日本画家の田能村直入の足跡をたどりながら、新たな物語を紡ぎ出し、京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品の「演出」を試みる。