EXHIBITIONS

キース・ヘリング生誕60年記念 特別展

Pop, Music & Street キース・ヘリングが愛した街 表参道

2018.08.09 - 08.19

表参道で披露したパフォーマンスの写真(1988) Photo by © Akira Kishida

キース・ヘリングによるポスター《Club DV8 Unveils the Keith Haring Room》(1986)

ポスター《National Coming Out Day…,》(1988)

マルコム・マクラーレン『Duck Rock』のレコードカバー(1983)

 1980年代のアメリカ美術を代表するアーティストのひとり、キース・ヘリングの生誕60年を記念した特別展が開催される。

 ウォーホルやバスキアと同時代に活動し、ニューヨーク地下鉄構内の広告板に落書きをする《サブウェイ・ドローイングス》と呼ばれるグラフィティ・アートで一躍脚光を浴びたヘリング。1990年に31歳の若さで亡くなるまで、絵画や彫刻、アニメーション、レコード・カバーに至るまで幅広い作品を手がけた。

 とりわけ、ポスター・アートに注目したヘリングは、核放棄やエイズ予防、LGBTのカミングアウトを促すナショナル・カミングアウト・デイなどの社会的な作品から、企業とのコラボレーションやレコードジャケットなどの商業的な作品まで、ポスターだけで100点以上を制作。また、「アートはみんなのもの」をモットーに、オリジナルグッズを発売する「ポップショップ」をニューヨークに開店し、88年には東京・青山にもショップをオープンした。

 本展では、当時ストリートパフォーマンスが流行していた表参道の歩行者天国の路上にて、ドローイング・パフォーマンスを行うヘリングの貴重な姿をとらえた秘蔵写真約30点を世界で初公開。また、中村キース・ヘリング美術館が所蔵するオリジナルポスターをはじめ、ハウスミュージックやパンクロックのレコード・カバーなど約70点が並ぶ。

 なお会場内には「ポップショップ」を彷彿させるブースが登場。多様な作品群から社会の代弁者としてヘリングが送り続けたメッセージを読み解く。