EXHIBITIONS

ダニエル・アーシャム

Architecture Anomalies

2018.05.23 - 06.30

Copyright by Daniel Arsham Courtesy of NANZUKA

Copyright by Daniel Arsham Courtesy of NANZUKA

 「フィクションとしての考古学」をコンセプトに、立体作品やペインティング、インスタレーション、パフォーマンスなど多岐にわたる作品を発表するダニエル・アーシャムの新作個展が開催される。

 アーシャムは1980年アメリカのオハイオ州出身、ニューヨークを拠点に活動。つねに新しい素材による実験を繰り返しながら、非現実を生み出すための装置を試作するアーシャムの探求は、建築プロジェクトユニットやクリエイティブ・チーム「スナーキテクチャー」を主宰するなかで浮き出た、建築と環境(地学)への関心に基づいている。

 作品はMoMA PS1、新現代美術館をはじめ、世界各地の美術館や国際展などに展示。2017年のモスクワビエンナーレでの個展「Moving Architecture」では、巨大な彫刻インスタレーションを披露し、大きな話題となった。近年は映像作品の制作にも精力的に取り組み、「Future Relic」と題した短編映画のシリーズを手がけている。

 「科学的常識、原則からは説明できない逸脱、偏差を起こした現象を含む構造」をテーマに、アーシャムの新作で構成される本展。浸食した壁、壁と同化した布、身体性を連想させるだけの布といったインスタレーション作品を中心に、空間とアート作品、人間の視覚認識と身体感覚との関係性といった、アーシャムの関心と研究を反映し展開される。