EXHIBITIONS
渡辺眸 角川文庫版出版記念 ー東大全共闘1968-1969ー
1960年代後半、東京大学で繰り広げられた学生運動の内部撮影を唯一許された女性写真家、渡辺眸(ひとみ)。当時の東大全共闘代表だった山本義隆に出会い、東大全共闘と寝食をともにし、翌69年1月の安田講堂攻防戦、神田界隈の大学での集会やデモ、そして同年9月までの闘争の様子をとらえた。
それぞれが貴重な記録写真は、幸いなことにジャーナリストとしての視点はなく、最も激しかったはずの戦闘現場が開放地区であるかのように、バリケード空間の日常を克明に写し、事件性を追う報道写真とは決定的に異なる。
渡辺が記録した東京大学内部の一連の様子は、2007年に『東大全共闘1968-1969』(新潮社)としてかたちとなり、運動がピークを迎えた68~69年からちょうど50年を迎える2018年に、角川文庫より出版される。
本展は、全共闘運動の記録写真を通し、戦後平和と民主主義の下で経済成長に邁進してきた日本社会を、根底から変革する難しさを伝える。
それぞれが貴重な記録写真は、幸いなことにジャーナリストとしての視点はなく、最も激しかったはずの戦闘現場が開放地区であるかのように、バリケード空間の日常を克明に写し、事件性を追う報道写真とは決定的に異なる。
渡辺が記録した東京大学内部の一連の様子は、2007年に『東大全共闘1968-1969』(新潮社)としてかたちとなり、運動がピークを迎えた68~69年からちょうど50年を迎える2018年に、角川文庫より出版される。
本展は、全共闘運動の記録写真を通し、戦後平和と民主主義の下で経済成長に邁進してきた日本社会を、根底から変革する難しさを伝える。