EXHIBITIONS

真島直子 地ごく楽

2018.04.24 - 07.01

真島直子 妖精 2011 個人蔵 写真提供=ミヅマアートギャラリー

真島直子 妖精 2011 個人蔵 写真提供=ミヅマアートギャラリー

真島直子 妖精 2012 個人蔵 撮影=宮島径 写真提供=ミヅマアートギャラリー

真島直子 脳内麻薬2 2015 増田コレクション

 真島直子は、活動初期から絵画作品とオブジェ、インスタレーションによる立体作品を発表しており、1990年からのシリーズ「地ごく楽」によって今日の日本を代表する作家のひとりとして認められるようになった。2000年頃から開始した「鉛筆画」は、紙やキャンバスに、鉛筆による細密描写を行うもので、デッサンや下絵としてではなく自立した作品として制作されている。

 真島の表現は、発生し死滅する人間を存在の根源的な様態においてとらえようとするもの。白黒の鉛筆画と多色の立体は野蛮さと繊細さをあわせ持ってひとつの世界を表し、人間の本性と向き合うことを促す。また「地ごく楽」は、「地獄」と「極楽」を一語にした作家の造語であり、作家の創作における境涯と人々の「生」の状況を表している。

 本展では、「地ごく楽」などの代表作品に油彩画の近作を加えて展示。久しく制作を止めていた油彩画に取り組み、新たな展開を示し始めた作家の創作の歩みを紹介する。