EXHIBITIONS

高屋永遠「真空の輪郭」

2025.11.15 - 12.25
 鎌倉画廊で、高屋永遠による個展「真空の輪郭」が開催される。

 高屋永遠は、ロンドン大学ゴールドスミスを卒業後、現在は東京を拠点に活動。国内外の土地や植物、化粧原料などから自作した色材を用いて作品を制作する。繊細な色のスペクトラムの探求と豊かな階調が織りなす独自の奥行きは、鑑賞者を日常から切り離された精神の空間へと誘う。

 本展では、高屋が長く取り組む「青のシリーズ」の発展である「罔象シリーズ」をはじめ、能登半島、珠洲市の土や砂などの素材を用いた「大地シリーズ」、そして自然のダイナミズムを極小の視点から見つめる「苔シリーズ」など、多岐にわたる作品群を一堂に展示。

 資生堂との共同研究で探求されたパール剤を用いた光の揺らぎの表現、真鍮やその地域で特性を持つ素材を混成した画材による表現、そして能登半島地震の復興支援を目的とした作品制作へと至る変遷を発表する。また、半円や極度に細長い不定形のキャンバスを用いた作品も展開。絵画の枠組みへの問いかけも試みる。