EXHIBITIONS

Pⁿ – Powers of PLAY –

遊戯、軽やかな身体の先に

戸田悠理 Encounter 1 2015 © Yusuke TODA

戸田悠理 Encounter 1 2015 © Yusuke TODA

菅亮平 Endless White Cube 2016-17 © Ken KATO

江頭誠 SUIT 2017

小畑多丘 B-GIRL Down jacket NAGAME 2016 © Ken KATO

堀内悠希 ふしぎの平方根 2017 © Yuuki HORIUCHI

シャナ・モールトン The Undiscovered Drawer 2013 © Shana MOULTON

 2016年に東京藝術大学で新設された国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻の演習として、学生7名の共同キュレーションによる展覧会が開催される。

 本展では「遊び」をテーマに、これまで国内であまり紹介されてこなかった作家を含め、若手と中堅作家を3つのセクションで紹介。来場者が美術館の中へ迷い込んでいくところから始まる「マテリアルとメディウムの遊戯」では、菅亮平による「ホワイトキューブ」が現れ、江頭誠はバラ柄の毛布を用いたインスタレーションを展開する。

 2つ目のセクション「身体と空間の遊戯」では、鑑賞者の身体を巻き込みながら空間を変容させる作品を展示。小畑多丘(たく)がブレイクダンサーの身体を表現し、シャナ・モールトンは多様化したものや身体のあり方について、映像を通して問いかける。

 そして「遊戯のヘテロトピアス(日常の中にある異なる場所)」では、展示室だけでなく、野外にも作品を展示することで、美術館の内部と外部を接続。テンガワンが野外で描かれるグラフィティを美術館内に持ち込むほか、レイヤーが幾重にも重なった小野耕石の版画作品に外の光を浴びせ、作品と環境との新しい関係性を模索する。

 作家らが生み出す遊戯的空間は「状況を軽やかに変容させていく遊びの力」を再認識させ、可変的で軽やかな生のモデルへ鑑賞者を誘うだろう。

<出品作家>
江頭誠、小野耕石、小畑多丘、菅亮平、戸田悠理、堀内悠希、水田寛、テンガワン、Shana Moulton