笹田晋平

　「第21回岡本太郎現代芸術賞」入選作家、笹田晋平の個展が開催される。

　笹田は1984年大阪府出身。神戸大学発達科学部を卒業し、独学で油彩画を学ぶ。日本の土着性を保持しながら洋画の伝統を汲みつつ、西洋と東洋、近代と現代の区分を超えた自身のスタイルを築き上げてきた。

　人の心をざわつかせる圧倒的な違和感に満ちた笹田の作品は、日本画的要素と西洋絵画的要素が画面の上で混在し、一見既視感があるように見えて、何か心理的な居心地の悪さを感じさせる作風が特徴。

　本展では、「日本人の描く油彩画」をひとつのテーマとした《シャケ涅槃図》（「第21回岡本太郎現代芸術賞」入選作品）とはまったく異なる展示でありながら、日本の油彩画を再考するというテーマは引き継ぐ作品を展示する。