鴻池朋子

　架空の動物やモチーフを登場させ、異世界を思わせる作品で人間の境界や現代の神話を表現する作家、鴻池朋子の個展が開催される。

　鴻池は1960年秋田県生まれ、85年に東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業。玩具と雑貨の企画、デザインの仕事に携わった後、98年より絵画、彫刻、アニメーション、絵本などからなるインスタレーション作品で現代の神話を描き続けてきた。

　主な展覧会に 「あたらしいほね　根源的暴力Vol.2」（群馬県立近代美術館、2016）、「皮と針と糸と　根源的暴力Vol.3」（新潟県立万代島美術館、2016）、「インタートラベラー 神話と遊ぶ人」（東京オペラシティ、2009）、「鴻池朋子展　異界からの客人 六本脚オオカミと金沢の三日間」松濤庵、山宇亭（金沢21世紀美術館、2008）など。2012年に、「東山魁夷記念」日経日本画大賞を受賞。

　本展では、ドライポイント（銅版画）とカービング（板彫刻）の２つのアプローチからなる新作を発表する。