積丹温泉芸術祭

　北海道積丹町にある温泉施設「岬の湯しゃこたん」で「積丹温泉芸術祭」が開催される。

　今回の芸術祭の主会場は、積丹町の高台に位置する温泉施設「岬の湯しゃこたん」。元々は町営施設だったが、財政難から閉館へ追い込まれたところを、2021年にSHAKOTAN GO社が民間譲渡というかたちで引き取り、再生に取り組んできた。荒波が打ち寄せる日本海を一望できる「崖っぷち」にあり、経営状態も文字通り「崖っぷち」だったことから、あえて「がけっぷち温泉」と自称し、ユーモアをもって新たな挑戦を続けている。

　本芸術祭は、夏が魅力的な積丹の「空白の季節」にしか生まれない新たな創造との出会いをつくりたいという思いから始まった。「積丹温泉芸術祭」では、荒井純一が手がけるサウナや露天風呂や、前衛的なアートやLIVEイベント、積丹食材を生かした異色コラボ料理の提供など、様々な企画が予定されている。

　また今春からアーティストインレジデンスもスタート予定。アーティストたちが、積丹半島の自然や歴史、文化を再解釈し、過疎化や廃施設などに光をあてることで、地域の価値や未来の可能性をアート的な何かが見出すかもしれないと期待を寄せている。

　参加アーティストは高橋喜代史、SUMA、Chim↑Pom from Smappa!Group、加藤翼、クスミエリカ、OBA、小町谷健彦、荒井純一。