EXHIBITIONS

反転するいのち ―少女と人形の間―

2017.11.18 - 2018.01.03

加藤貞子 人形衆Ⅵ 1979 秋田県立近代美術館蔵

加藤貞子 人形衆Ⅵ 1979 秋田県立近代美術館蔵

加藤貞子 石の雨が降る 1988 作家蔵(秋田県立近代美術館寄託)

 人形作家と画家が表現する人形の世界、人形を愛した画家が描く少女の世界を紹介する展覧会が開かれる。

 「もの」自体に生命があるような錯覚を呼び起こす機械仕掛けの人形を生み出した四谷シモン。生身の少女のようになまめかしい人形を手がけ、対峙する人間を惹きつける、すずきすずよ。

 加藤貞子は荒涼とした風景の中や廃屋に遊ぶ人形を描き、幻想の世界を表現する。人形を収集していた藤田嗣治は「四十雀」シリーズで、無機質な表情の少女たちを登場させている。

 人形という無生物と、命ある少女の間の揺らぎに注目する本展では、大勢の人形と、少女たちが、現実世界からの訪問者を待ち受ける。