EXHIBITIONS

Borrowed Landscapes フェイイ ウェン|パン カー 二人展

会場風景 © CHANEL

 シャネル・ネクサス・ホールで「Borrowed Landscapes フェイイ ウェン|パン カー 二人展」が開催される。

 フェイイ・ウェンはロンドン在住で、2020年にスレード美術学校で博士号を取得。大英図書館でデジタイザーとして書籍をデジタル化する仕事を行いながら、自然や風景を主題に自身の撮影したイメージと、ときにはファウンドフォトのイメージを混ぜあわせ、章立てされたシリーズ作品に展開している。またウェンは、写真に映されたイメージと、見る者が見ようとするイメージとの関係に関心をもち、写真表現を探求しながら、露出レベルや現像技術、用紙や印刷の手法などの試行錯誤を重ねている。

 パン・カーは2015年にロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業後、カリフォルニアで数年を過ごし、現在は中国と北米を行き来しながら、アジアの近代化の過程、とくに人口の多い都市において、集団から生み出された文化・歴史に長年関心を寄せてきた。創作を通して、急速な発展を遂げる地域で育まれる熱狂や嘆き、レジリエンス、そしてその土地と結びついた生活を検証。

 どちらも写真に根ざした活動を展開しており、レンズを通した表現をベースにしながらも、様々なメディアや技法を探求し、表現の幅を広げている注目の作家だ。本展で、両作家はそれぞれの転換となる重要な新作を発表する。2人のアーティストとその実践をつなぐ対話を交えながら展示することで、中国現代アート界における新しい世代を代表する作家を紹介。

 また本展は、同廊が今年20周年を迎えるにあたり、新たなプログラムの第2弾として企画。シャネルのグローバル アドバイザリーでユーレンス現代美術センター(UCCA)のディレクター、フィリップ・ティナリをキュレーターに迎え、これまでにない展覧会を開催する。