EXHIBITIONS
野良になる
十和田市現代美術館で「野良になる」が開催されている。
人々の生活を支えていると思っていた自然環境は不安定性を増し、人間の自然に対する関係を再考することが求められている。しかし「人間」のあり方そのものが、自然を管理すべきものとして収奪してきたのだとすれば、そのおなじ「人間」が自然を「救う」ことができるのだろうか。
本展では近代が生み出した自律した主体としての「人間」を見直し、そこから排除された存在や思考に目を向ける。様々な二項対立的な枠組みの境界を撹乱しつつ強かに「野生でも飼われるのでもなく野良のように」息づくあり方や物語に出会うことになるだろう。
日本とアメリカにルーツを持ち、トランスジェンダー女性として生きるあり方を彫刻で表現する丹羽海子、学校教育を離れ、独学でドローイングを柔らかいウールへと変換し風景を描く䑓原蓉子、品種改良や養殖といった人間のコントロールと動植物の生の関係を取り上げ、映像や料理の作品をつくる永田康祐、ブラジルに植民地時代以前から伝わる知識をもとに、植物と人間の関係を問い直す作品を制作するアナイス・カレニンなど、多様な視点から自然をとらえる若手アーティストの表現を紹介。
人々の生活を支えていると思っていた自然環境は不安定性を増し、人間の自然に対する関係を再考することが求められている。しかし「人間」のあり方そのものが、自然を管理すべきものとして収奪してきたのだとすれば、そのおなじ「人間」が自然を「救う」ことができるのだろうか。
本展では近代が生み出した自律した主体としての「人間」を見直し、そこから排除された存在や思考に目を向ける。様々な二項対立的な枠組みの境界を撹乱しつつ強かに「野生でも飼われるのでもなく野良のように」息づくあり方や物語に出会うことになるだろう。
日本とアメリカにルーツを持ち、トランスジェンダー女性として生きるあり方を彫刻で表現する丹羽海子、学校教育を離れ、独学でドローイングを柔らかいウールへと変換し風景を描く䑓原蓉子、品種改良や養殖といった人間のコントロールと動植物の生の関係を取り上げ、映像や料理の作品をつくる永田康祐、ブラジルに植民地時代以前から伝わる知識をもとに、植物と人間の関係を問い直す作品を制作するアナイス・カレニンなど、多様な視点から自然をとらえる若手アーティストの表現を紹介。