EXHIBITIONS

滋賀県立美術館開館40周年記念

つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人

―たとえば、「も」を何百回と書く。

齋藤裕一 ドラえもん 2003~2006 滋賀県立美術館蔵 撮影:大西暢夫 写真提供:ボーダレス・アートミュージアム NO-M

 滋賀県立美術館で、開館40周年記念「つくる冒険 日本のアール・ブリュット45人―たとえば、『も』を何百回と書く。」が開催される。

 日本語では「生(なま)の芸術」と訳されてきたアール・ブリュット。1940年代、フランスの画家、ジャン・デュビュッフェが、精神障害者や独学のつくり手などの作品に心を打たれ、提唱した美術の概念である。本展では、2023年に日本財団より受贈した、45人の日本のアール・ブリュットのつくり手による作品約450点を展示。

 例えば、「も」を何百回と書いたり、他人には読めない文字で毎日同じ内容の日記を記したり、寝る間を惜しんで記号を描き続けたり―冴えたひらめきや、ひたむきなこだわりを形にするため、出どころの謎めいた発想と熱量をもって挑む、そのような冒険的な創作との出会いが広がる。