EXHIBITIONS

西坂晃一(白日)「substream」

隙間
2023.11.04 - 11.12
 Hender Scheme(エンダースキーマ)が運営する「物々交換」をコンセプトとしたオルタナティブスペース「隙間」で、西坂晃一 (白日)の展覧会「substream」が開催されている。

 西坂は1980年岡山県生まれ。現在は台東区・浅草橋の古道具屋/ギャラリー「白日」の店主をしており、有名無名を問わない古道具、古美術、作家による新作を扱い、独自の世界観は骨董に新しい解釈を与えている。2016年に「白日」をオープン、それ以前はラッパー、シェフとして活動していた。

 本展は、西坂によって集められた様々な廃棄物や古物をもとに、西坂によって選ばれた作家たちはそれぞれの技法、マテリアルによってまったく新しい作品を制作、西坂はそれらを展示空間に配置していく展覧会となっている。本展について、西坂は以下のステートメントを発表している。

「たとえば露店で二束三文で投げ売りされていたガラクタ。使い古されて新しく買い替える前の職人の道具。海や川、山や道端に不法投棄された粗大ゴミの成れの果ての姿。そういうモノ達にシンパシーを感じ、拾い上げ、錆びや汚れを落として飾り、誰かの共感を得られるのを待っていましたが、なかなかそんな瞬間は訪れません。

 陶芸、硝子、金属、漆などの工芸作家や職人と出会い、踏み込んだ交流を続けるなかでひとつのひらめきを得た。自分がこれまで拾い上げてきた、人の手の痕跡が消えかかっているモノ達。それらが再び「素材」として生気を放ちはじめるのを感じた。けして主流とは言えない、かぼそい支流(substream)同士の交わりであっても、ひとつの流れとなれば、いつかは潮目を変えられるかもしれない。その可能性をご覧いただけたら嬉しい」。

 参加するアーティストは、陶芸家・福村龍太、漆芸家・花野秀明、金工家・大平宏介、ガラス工芸家・西山芳浩、レザーブランド・エンダースキーマ。