清水裕貴 「眠れば潮」

　PURPLEで、清水裕貴による個展 「眠れば潮」が開催されている。

　清水は1984年千葉県生まれ。場所や土地固有の歴史や伝承のリサーチをベースに、写真と言葉を組み合わせ、架空の世界を表現している。2011年に第5回1_WALLグランプリ、16年には三木淳賞を受賞。近年は小説も手がけ、18年には新潮社R18文学賞大賞を受賞した。
　
　本展は黴や海水で劣化させたフィルム写真 「微睡み硝子」と、窓の映像作品、テキスト、黴の記憶を持つ飲み物で構成されている。 『文藝』2019年秋号で発表した、硝子の一人称の短編小説「溶ける指」に加筆修正したものと、窓をとらえた映像作品を共に展示する。また、カウンターでは黴の記憶を持つワインなどの冷たい飲み物を提供し、展示空間で楽しむことができる。