EXHIBITIONS

北澤美術館所蔵 ルネ・ラリックの香水瓶 -アール・デコ、香りと装いの美-

2017.12.12 - 2018.01.28

左から、香水瓶《バラ》 ドルセー社 1914、香水瓶《ユーカリ》 1919、香水瓶《三組のペアダンサー》 1912 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎

香水瓶 《真夜中》 ウォルト社 1924 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎

左から、香水瓶《バラ》 ドルセー社 1914、香水瓶《ユーカリ》 1919、香水瓶《三組のペアダンサー》 1912 北澤美術館所蔵 撮影=清水哲郎

 香水文化が高度に発達した19世紀のフランスで、ガラス工芸と商業美術に革新をもたらし、アール・デコの時代の寵児となったルネ・ラリックの美の世界を展覧する。

 ジュエリー作家として人気を博したラリック(1860-1945)は、香水商のフランソワ・コティ(1874-1934)の依頼を受け、1910年頃からガラス香水瓶の制作を開始。繊細で美しいデザインと卓越した技術で、目に見えない「香り」の世界を幻想的に表現したラリックの香水瓶は、またたく間にブームとなってフランスの香水業界に大きな影響を与えた。

 時を同じくして、服飾デザイナー、ポール・ポワレ(1879-1944)による、コルセットを使わないドレスに代表されるように、女性のファッションにも革新的な動きが見られるようになる。

 本展では、世界屈指のアール・ヌーヴォー、アール・デコのガラス・コレクションを誇る北澤美術館(長野県諏訪市)の所蔵品から選りすぐった、ラリックによるガラスの香水瓶やパフューム・ランプ、化粧品容器、アクセサリーなど約140点を展示。神戸ファッション美術館の協力のもと、アール・デコの装いを代表するドレスやファッション・プレート、同時代に撮影された写真などもあわせて紹介する。