EXHIBITIONS

第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展

ダムタイプ|2022: remap

「ダムタイプ|2022: remap」展 キーヴィジュアル

ダムタイプ《2022》 撮影:高谷史郎 ©ダムタイプ 提供:国際交流基金

ダムタイプ《Playback》撮影:高谷史郎 ©ダムタイプ

ダムタイプ《Trace/ React Ⅱ》 撮影:福永一夫 ©ダムタイプ

 アーティゾン美術館で、「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」が開催されている。

 ダムタイプは、1984年に京都市立芸術大学の学生を中心に結成。ビジュアル・アート、映像、コンピューター・プログラム、音楽、ダンス、デザインなど、様々な分野の複数のアーティストから構成されているグループだ。

 特定のディレクターをおかず、プロジェクト毎に参加メンバーが変化するなど、ヒエラルキーの無いフラットでゆるやかなコラボレーションによる制作活動は、既成のジャンルにとらわれない、あらゆる表現の形態を横断するマルチメディア・アートとして紹介されている。

 これまでに発表した作品は、メルボルン国際芸術フェスティバル、香港藝術節、バービカン・センター(ロンドン)、新国立劇場(東京)、国際モダンダンス・フェスティバル(ソウル)、リヨン現代美術館、アテネ・コンサートホール、シンガポール芸術祭、シカゴ現代美術館、アムステルダム市立劇場など、世界中のフェスティバルや美術館で数多く上演/展示されている。2018年には、個展「DUMB TYPE | ACTIONS + REFLECTIONS」が、ポンピドゥー・センター・メッス(フランス)で、その後2019年から2020年にかけて東京都現代美術館で開催された。2020年3月には、新作パフォーマンス《2020》をロームシアター京都で制作。2022年5月6日から9月11日までハウス・デア・クンスト(ミュンヘン)で個展が開催された。

 本展では、第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示で発表されたダムタイプの新作《2022》を再配置し、《2022: remap》として日本初公開する。時間や空間が展覧会のテーマとなっており、共存や共有を考え地球という空間をどのようにとらえるのか鑑賞者に促すように構成されている。

 アーティゾン美術館では、2020年の開館を機に、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展における日本館展示の成果を国内で紹介するための帰国展が実施されており、今回はその2回目となる。

 同館では「アートを楽しむ ー見る、感じる、学ぶ」と「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 画家の手紙」が同時開催中。こちらも注目してほしい。