EXHIBITIONS

湘南を描く 入江観展

2022.12.10 - 2023.02.05

入江観 突堤の人々 2018 個人蔵

入江観 双雲 2019 個人蔵

入江観 松林とえぼし岩 2021 個人蔵

入江観 ダイヴィング 1977 茅ヶ崎市美術館蔵

 茅ヶ崎市美術館では、茅ヶ崎市在住の画家・入江観(いりえ・かん)を紹介する展覧会「湘南を描く 入江観展」が開催されている。

 入江観は、1922(大正11)年に創立の歴史ある美術公募団体・春陽会を舞台に活躍してきた洋画家。入江は東京藝術大学在学中からフランスの画家ポール・セザンヌに傾倒し、1962(昭和37)年にフランス政府給費留学生として渡仏、モーリス・ブリアンションに学びながら、ヨーロッパ絵画におけるコンポジションの重要性を体得した。

 帰国後、一時期スランプに陥りも、やがてセザンヌの影響を離れ、日本の風景を題材に独自の透明感をたたえた画風を確立した入江。現在も描き続け、長年暮らす茅ヶ崎という現実の風景をもとにしながら、内面性を伴うような絵画世界を表現している。

 本展では、近年制作された作品と、茅ヶ崎市美術館や個人が所蔵する入江作品のなかから、湘南を描いた代表作を中心に展示する。