EXHIBITIONS

シルヴィ・オーヴレ「マーガレット」

SOKYO ATSUMI
2022.12.03 - 2023.01.19

2022年 滋賀県立陶芸の森(滋賀県、甲賀市)の登窯にて Photo by Yuji Imamura © Sylvie Auvray

シルヴィ・オーヴレ EchoSan 2022 陶 H83×W38×D30cm

シルヴィ・オーヴレ Bat one 2021 布にアクリル絵具、木炭

シルヴィ・オーヴレ Flower plate 2022 陶、木 H16×W55×D73cm

 SOKYO ATSUMIは、パリ在住の美術家シルヴィ・オーヴレの個展「マーガレット/ Marguerites」を開催する。

 オーヴレは1974年生まれ。93年にモンペリエ芸術大学(フランス)を卒業。絵画からキャリアをスタートさせ、その後は彫刻、セラミックと表現の幅を広げる。日本では、2021年のに艸居(京都)で日本初個展「野獣と箒」を開催。日常的に使われている箒(ほうき)や、日常生活を通して美しいと感じた身近な木々などの素材とセラミックを組み合わせ、紙芝居や即興演劇のキャラクターを引用するといった、オーヴレらしい知的でユーモアあふれる展覧会となった。

 本展では、今秋より滋賀県立陶芸の森(甲賀市)でのアーティスト・イン・レジデンスにて制作したセラミックの最新作を展示。またパリで手がけた大型ペインティング3点も並ぶ。

 展覧会タイトルの「マーガレット/ Marguerites」は今回の日本滞在においてオーヴレがパリから持参した、アンティークのマーガレットの花形をした皿に起源をなしている。マーガレットのかたちをした大皿や花柄を引用したオブジェなど、陶芸の森の登窯で焼成された作品は信楽焼という窯場の歴史や表情をとらえ、見る者に伝える。

 とくに注目すべき作品は作家が以前から取り組んできたシリーズ「野獣/Beast」だ。180センチメートルにもなる大型のオブジェの「野獣/Beast」は信楽の土と日本の釉薬で造形された。7点の大作はオーヴレにとってもいままでにない試みとなっている。