シルヴィ・オーヴレ「野獣と箒」

　現代美術 ⾋居では、パリ在住のアーティスト、シルヴィ・オーヴレの⽇本初個展「野獣と箒」を開催する。

　オーヴレは1974年⽣まれ。93年にモンペリエ芸術⼤学（フランス）を卒業後、96年にシティアンドギルドオブロンドンアートスクール（イギリス）で学⼠を取得。⼀般的にはあまり組み合わされない素材の組み合わせを特徴とするドローイングや作品で、⼤きな注⽬を集めているアーティストだ。例えば、箒の繊維と陶器をクリエイティブにブレンドすることで、普通の箒を神秘的な笏（しゃく）に変⾝させた作品など、オーヴレは制作においてとくに⽣々しく有機的で頑丈な外観の野獣を⼀緒に登場させることで、作家ならではの世界観をつくり出す。

　オーヴレが絵を描き始めたのは10代の頃だが、作品に美術としての要素、彫刻、陶芸が追加されたことを除けば、特筆すべきことにその作⾵はこの20年間変わっていない。陶の作品に取り組み始めた時、「ひとりの画家として様々な制約から完全に解き放たれ⼼が癒されたのだ」とオーヴレは⾔う。

　本展では、オーヴレによる新作の陶作品と、ドローイングおよそ38点を展⽰する。