EXHIBITIONS

鳥彦 -JUGGLER-

2022.12.02 - 12.17

「鳥彦 -JUGGLER-」より

 GALLERY TOMOでは、版画作家・鳥彦(TORIHIKO)の個展「JUGGLER」展が開催される。

 メゾチント技法を用いて特徴あるモノクロームで鳥人の物語を描いている鳥彦。これまで培った技巧を活かし、黒の世界の住人の表情はさらなる独創性を展開させている。

 本展では、鳥彦の2022年の仕事が集約された、版画絵画と呼べるシリーズを展示。作家自らセレクトしたフレームと合わせて、一点しかない珠玉の作品が並ぶ。

 作家は以下のステイトメントを出している。

「ジャグラーとは奇術師、手品師を意味し、私の描くイメージの原型ともなっているタロットでは魔術師(The Magician)のカードにあたる。手業を使う者であり、その技術は創意工夫によって生み出される。そしてジャグラーはペテン師の意味も含んでいる。うわべと本質、嘘とまことを巧みにコントロールして、見せたいものを見せる。ジャグラーは二つの対立する要素を自在に行き来する、それゆえにどちらにも属することはない。それは人間そのものでもある。自らの属性をさまざまに変えて、留まることはなく、何者にもなれないまま、やがて疲れていく。ジャグラーには何かが必要だ。碇となるような何かが。」