EXHIBITIONS

戸谷誠

小山登美夫ギャラリー天王洲
2022.11.04 - 11.26

戸谷誠 1975年-2018年6月 ©︎ Makoto Toya

戸谷誠 1975年12月31日-2019年 ©︎ Makoto Toya

戸谷誠 2006年10月6日-2022年10月12日 ©︎ Makoto Toya

戸谷誠 2006年1月20日-2022年10月 ©︎ Makoto Toya

 小山登美夫ギャラリー天王洲で、画家・戸谷誠(とや・まこと)の個展が開催されている。

 戸谷は1944年生まれ。多摩美術大学卒業。70年に京都の画廊で初個展して以来、女性像の作品や、巻き障子紙を用いた幻想的な作品などを発表してきた。現在は、家業だった元薬局をアトリエにし、絵を描く日々に没頭している。

 ギャラリー代表の小山登美夫は、戸谷について次のように語る。

「私が戸谷誠さんを知ったのは、2021年NHKのテレビ番組でした。森山直太朗さんが旅人として出てきた『no art, no life ー令和三年 表現者たちの幻想曲』で、永遠に終わらない絵を描き続ける人として戸谷さんは登場しました。その執拗に描く姿にも驚いたのですが、やはりそこにあった絵自体に魅了されて、その絵が見たいと思い、知人を通じて戸谷さんに連絡をとってもらい、制作現場である古い薬局のあとに行きました。

そこには夥しい数の絵の蓄積があり、1枚の絵が何年にも渡って描かれることもあるとのこと。絵とともに、本棚には古今東西の本があり、制作の合間に何度も読み返していると戸谷さんは言っていました。どのように絵の題材が選ばれ、構図が決められ、どのように線を始め、色を塗るのかは全くわかりません。心や手が赴くままなのか、そこに思想があるのかもわからない。でも、その奇妙なファンタジーにあふれた絵は、カラフルで少しポップで少しユーモラスで、ちょっとエッチで、ときどき宗教的なイメージも出てくるけど、明るい絵が多いです。彼に見えている世界は、幸福感にあふれていると感じてしまいます。

描いても描いてもやめられない、絵を描くことの楽しさを50年以上にもわたって続けていることの凄さが作品には出ていると思います。是非、見てもらいたいと思い、展覧会を開催します。ご高覧ください」