北島敬三「UNTITLED RECORDS」

　写真家・北島敬三の個展「UNTITLED RECORDS」が、BankART Stationで開催される。

　北島は1954年長野県生まれ。70年代より活動を始め、木村伊兵衛賞など数々の写真賞を受賞。2022年の「第41回土門拳賞」の受賞対象となった写真集『UNTITLED RECORDS』（KULA）は、北島が14年から継続して発表する同タイトルの連続写真展と写真集の集大成ともいえ、全20巻の作品掲載数は320点にも及ぶ。
　　
「UNTITLED RECORDS」シリーズは、北島がそれまで取り組んできた風景写真の「PLACES」を引き継いでいる。東日本大震災以降、北海道から沖縄まで、被災地を含む日本各地に足を運び、見放されたような場所を一貫した態度と視点で撮影し続けてきたものを「UNTITLED RECORDS」へと昇華している。

　BankART Station全館（約900平米）で展開される本展では、「UNTITLED RECORDS」から選りすぐった大型プリント50点に加え、世界の都市で撮影されたストリート・スナップ写真の大型スライドショーも展示。あわせて、BankART1929より「UNTITLED RECORDS」から168点を収録した珠玉の写真集を新たに刊行する。

　なお本展は、池田修（1957〜2022）が最後に企画した3つの主催展覧会のうちのひとつにあたる。