ヌケメ「Don’t Be Evil」

　LEESAYAでは、ヌケメの個展「Don't Be Evil」を開催する。

　ヌケメは1986年に岡山県に生まれ、2008年に服飾の専門学校であるエスモード大阪校を卒業後、上京。ファッションや広告業と平行して、テクノロジーを活用した作品制作にも意欲的に取り組んでいる。 2012年の「文化庁メディア芸術祭」で審査委員会推薦作品に選出、「YouFab Global Creative Awards 2014」ファイナリスト。国内での発表を活発に行うなか、2021年にLEESAYAで開催した個展「Glitch Embroidery」では、旧作から新作まで幅広いグリッチ刺繍の作品群を展示し、大いに好評を得た。

　ヌケメの代表作であるグリッチ刺繍作品は、コンピューターミシン用の刺繍データのバイナリ（2進数化された情報）を書き換え、針の動きに直接グリッチ（Glitch）を起こしたもの。グリッチとは、データや機器の破損そのもの、もしくは、破損しているが再生可能なデータの状態のことを意味する。意図的にデータを破損させ、破損した状態を出力することで見慣れたイメージやロゴは、鑑賞者に認識のバグを起こす。

　LEESAYAでの2度目の個展となる本展では、従来のグリッチ刺繍の作品群に加え、平面作品へ展開したユニークピースを新たに発表する。