EXHIBITIONS

浮世絵動物園

2022.07.30 - 09.25

歌川芳豊 中天竺馬爾加国出生新渡舶来大象之図 前期展示

菊川英山 虎図 前期展示

歌川芳藤 しん板猫のあきんどづくし 後期展示

歌川芳虎 家内安全ヲ守 十二支之図 後期展示

歌川芳員 東海道五十三次内 大磯をだハらへ四リ 前期展示

 太田記念美術館が企画展「浮世絵動物園」を開催する。動物表現の宝庫といえる浮世絵から、鈴木春信、歌川広重、歌川国芳らの作品を紹介する。

 浮世絵には様々な動物が登場してきた。ペットとして愛される猫や犬、日々の営みを助けた馬や牛など身近な動物、縁起物とされる鶴や亀、舶来の象や豹、地震を起こすとされた鯰(なまず)までもが描かれている。

 また浮世絵師たちは、想像力を駆使し擬人化した動物たちの姿を生き生きととらえ、石に動物の手足と尻尾が生えた「虎子石」のように、この世に存在しない珍獣も生み出された。

 本展では、現代でも馴染みのある動物から想像の生き物まで、バラエティに富む浮世絵の動物表現を、約160点の作品を通して紹介する。

 今回は総勢40人の作品が展示され、巨匠だけでなく、かわいらしく擬人化動物を得意とした歌川芳藤や、謎の動物「虎子石」の生みの親で、抜群のユーモアセンスを見せる歌川芳員など、知られざる動物絵の名人たちの作品も楽しむことができる(会期中、展示替えあり)。