EXHIBITIONS

内倉真一郎 個展「浮遊の肖像」

2022.07.09 - 08.06

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

内倉真一郎 「浮遊の肖像」より 2022
©︎ Shinichiro Uchikura Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

 写真家・内倉真一郎の個展「浮遊の肖像」が、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYで開催される。

 内倉は1981年宮崎県生まれ。日本写真映像専門学校(大阪)卒業後に独立し、現在は出身地の宮崎で活動。写真館の2代目でもある内倉は、活動初期からポートレイト写真を作品として発表してきた。被写体である一般の人々の「気配」さえもとらえるその写真群は、既存の肖像写真とは一線を画す特有の存在感を放ち、キヤノン写真新世紀佳作(清水穣選)受賞や、写真集作品集『私の肖像』(2020)が赤々舎から刊行されるなど、評価を高めてきた。

 本展「浮遊の肖像」では、さらに進化を重ねた未発表の肖像写真群を発表する。3メートルほどの高さから撮影されたこれらの写真では、被写体はみな一様に目を閉じており、それぞれが生来まとってきた固有な気配が、より純粋に掬い取られているようでもある。

「生死の境界線までもが消えかけた次元」で「彼らの存在が目の前まで浮遊してくるように」感じながら制作したと語る内倉。写真だけがとらえることのできる特有の気配を内に湛えながら、一枚一枚に独特の質感が伴い、鑑賞者を不思議な世界へと惹き入れるポートレイト写真の新境地を見せる。