EXHIBITIONS
石塚元太良 / 小林万里子 / 田窪恭治 by KOTARO NUKAGA
CADAN 有楽町で、六本木と天王洲を拠点とするKOTARO NUKAGA企画の展覧会「石塚元太良 / 小林万里子 / 田窪恭治 by KOTARO NUKAGA」が開催される。出展アーティストは、石塚元太良、小林万里子、田窪恭治の3名。
石塚元太良は、大型フィルムカメラを手にアイスランドやアラスカといった極地方へ足を運び、自然やそこに在る人工物や遺構を撮影する写真家だ。世界のすべてをイメージとして平面的に見るデジタル写真の時代に、石塚は別の目で見る世界の姿を私たちに経験させてくれる。
本展では、ル・コルビュジエが設計したフランス、リヨン郊外にそびえるラ・トゥーレット修道院の回廊と、採光部のルーバーをとらえた作品を展示。このルーバーの意匠は現代音楽家で建築家でもあるヤニス・クセナキスによって手がけられ、その不均等なデザインをクセナキスは「オンドュラトワール(波状の)」と名付けた。ルーバーが落とす光の影は、静かな祈りの空間でクセナキス独特の旋律を奏でている。
小林万里子は、織る、染める、編む、刺すといった、様々なテキスタイル技法を組み合わせた作品を制作し、世界に存在する様々な結びつきを表現している。有機的なかたちと自然に還る素材を用いて植物や生き物を描き出すことで、再帰性にあふれた自然世界の循環を色鮮やかに描き出し、私たちが「人」として生きる「今」という時間をひもとく。
本展では、循環の一部を成す生き物たちとそれ取り巻く宇宙を表現したテキスタイルと立体作品を初展示。些細な気づきを大きな物語へとつなげる小林の作品から、私たちは生命の本質的な姿を感じられるだろう。
ポストもの派世代を代表するアーティストのひとり・田窪恭治は、つくり手が制作を終えたあとも表現の現場として存続する「風景芸術」をテーマに発表してきた。約10年の歳月をかけたプロジェクトである、フランス・ノルマンディ地方の小さな村に500年前に建てられたサン・ヴィゴール・ド・ミュー礼拝堂(通称:林檎の礼拝堂)の再生では、《林檎の礼拝堂》完成後にフランス政府から芸術文化勲章オフィシエを授与され、芸術作品としての重要性のみならず、地元地域との長期にわたる共同作業が高く評価された。
本展では、《林檎の礼拝堂》(1996年完成)以降、田窪の代表的なモチーフとなった「林檎」を和紙に描いた平面作品とモザイク作品を展示。風景のなかに自然と溶け込む林檎は、和紙の繊細さと大胆な筆が重なることによって姿を変え、豊かに実る。
石塚元太良は、大型フィルムカメラを手にアイスランドやアラスカといった極地方へ足を運び、自然やそこに在る人工物や遺構を撮影する写真家だ。世界のすべてをイメージとして平面的に見るデジタル写真の時代に、石塚は別の目で見る世界の姿を私たちに経験させてくれる。
本展では、ル・コルビュジエが設計したフランス、リヨン郊外にそびえるラ・トゥーレット修道院の回廊と、採光部のルーバーをとらえた作品を展示。このルーバーの意匠は現代音楽家で建築家でもあるヤニス・クセナキスによって手がけられ、その不均等なデザインをクセナキスは「オンドュラトワール(波状の)」と名付けた。ルーバーが落とす光の影は、静かな祈りの空間でクセナキス独特の旋律を奏でている。
小林万里子は、織る、染める、編む、刺すといった、様々なテキスタイル技法を組み合わせた作品を制作し、世界に存在する様々な結びつきを表現している。有機的なかたちと自然に還る素材を用いて植物や生き物を描き出すことで、再帰性にあふれた自然世界の循環を色鮮やかに描き出し、私たちが「人」として生きる「今」という時間をひもとく。
本展では、循環の一部を成す生き物たちとそれ取り巻く宇宙を表現したテキスタイルと立体作品を初展示。些細な気づきを大きな物語へとつなげる小林の作品から、私たちは生命の本質的な姿を感じられるだろう。
ポストもの派世代を代表するアーティストのひとり・田窪恭治は、つくり手が制作を終えたあとも表現の現場として存続する「風景芸術」をテーマに発表してきた。約10年の歳月をかけたプロジェクトである、フランス・ノルマンディ地方の小さな村に500年前に建てられたサン・ヴィゴール・ド・ミュー礼拝堂(通称:林檎の礼拝堂)の再生では、《林檎の礼拝堂》完成後にフランス政府から芸術文化勲章オフィシエを授与され、芸術作品としての重要性のみならず、地元地域との長期にわたる共同作業が高く評価された。
本展では、《林檎の礼拝堂》(1996年完成)以降、田窪の代表的なモチーフとなった「林檎」を和紙に描いた平面作品とモザイク作品を展示。風景のなかに自然と溶け込む林檎は、和紙の繊細さと大胆な筆が重なることによって姿を変え、豊かに実る。