EXHIBITIONS
小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ
「小松美羽展 岡本太郎に挑む―霊性とマンダラ」が川崎市岡本太郎美術館で開催される。
小松美羽は1984年生まれ。女子美術大学短期大学部卒業。銅版画からスタートし、神獣をテーマとした作品を発表。近年ではアクリル画、有田焼なども手がけている。2014年に出雲大社へ《新・風土記》を奉納。 作品は、大英博物館やワールドトレードセンターなどに収蔵されている。2019年、《INORI=祈祷》が第76回ヴェネチア国際映画祭VR部門にノミネート。アートワークの提供やライブペインティングなども行い、国内外で精力的に活動を続けている。
長野県出身の小松は、豊かな自然のなかで生き物の生と死を間近に見てきた経験から、独自の死生観をかたちづくってきた。作品に描かれるモチーフは、日本の神々の使いや神獣、人々の祈りといった「見えない何か」からインスピレーションを得たもの。「アートは魂を癒す薬である」と考える小松にとって、作品制作は祈りとともにあり、「神事」だという。
今回、小松は、日本人の意識の底にある力強い生命力や美を見出し、作品にぶつけ続けた岡本太郎に対峙し、国境や宗教を超えた世界観で挑む。
会場は岡本太郎の《渾沌》(1962)を中心に据え、「線描との出会い」「色彩の獲得」「開かれた『第三の目』」「霊性とマンダラ」「未来形の神話たち」の5つのパートで構成。小松の初期から中期作品、東寺へ奉納する《ネクストマンダラ―大調和》、そして本展のために描かれた最新作を披露する。
見どころのひとつなるのは、真言宗総本山「東寺」(教王護国寺、京都市南区)のために制作した《ネクストマンダラ―大調和》の展示。真言宗最高法儀と言われる後七日御修法(ごしちにちみしほ)の際に用いられる両界曼荼羅図(元禄本)と同サイズの、およそ縦横各4メートル二幅一対で描かれた本作は、儀式の行われる灌頂院(かんじょういん)の空間構成を再現している。掛軸として表装後、2023年に真言宗立教開宗1200年を記念して、東寺に奉納されることが決まっている。
さらに本展では、2014年に小松が出雲大社へ奉納した《新・風土記》を特別公開。通常、奉納作品は一般公開されることはないが、作家たっての希望で、美術館での展示が実現する。
小松美羽は1984年生まれ。女子美術大学短期大学部卒業。銅版画からスタートし、神獣をテーマとした作品を発表。近年ではアクリル画、有田焼なども手がけている。2014年に出雲大社へ《新・風土記》を奉納。 作品は、大英博物館やワールドトレードセンターなどに収蔵されている。2019年、《INORI=祈祷》が第76回ヴェネチア国際映画祭VR部門にノミネート。アートワークの提供やライブペインティングなども行い、国内外で精力的に活動を続けている。
長野県出身の小松は、豊かな自然のなかで生き物の生と死を間近に見てきた経験から、独自の死生観をかたちづくってきた。作品に描かれるモチーフは、日本の神々の使いや神獣、人々の祈りといった「見えない何か」からインスピレーションを得たもの。「アートは魂を癒す薬である」と考える小松にとって、作品制作は祈りとともにあり、「神事」だという。
今回、小松は、日本人の意識の底にある力強い生命力や美を見出し、作品にぶつけ続けた岡本太郎に対峙し、国境や宗教を超えた世界観で挑む。
会場は岡本太郎の《渾沌》(1962)を中心に据え、「線描との出会い」「色彩の獲得」「開かれた『第三の目』」「霊性とマンダラ」「未来形の神話たち」の5つのパートで構成。小松の初期から中期作品、東寺へ奉納する《ネクストマンダラ―大調和》、そして本展のために描かれた最新作を披露する。
見どころのひとつなるのは、真言宗総本山「東寺」(教王護国寺、京都市南区)のために制作した《ネクストマンダラ―大調和》の展示。真言宗最高法儀と言われる後七日御修法(ごしちにちみしほ)の際に用いられる両界曼荼羅図(元禄本)と同サイズの、およそ縦横各4メートル二幅一対で描かれた本作は、儀式の行われる灌頂院(かんじょういん)の空間構成を再現している。掛軸として表装後、2023年に真言宗立教開宗1200年を記念して、東寺に奉納されることが決まっている。
さらに本展では、2014年に小松が出雲大社へ奉納した《新・風土記》を特別公開。通常、奉納作品は一般公開されることはないが、作家たっての希望で、美術館での展示が実現する。