EXHIBITIONS

兵馬俑と古代中国

〜秦漢文明の遺産〜

2022.06.18 - 08.28

戦服将軍俑 統一秦 秦始皇帝陵博物院 一級文物

鎏金青銅馬 前漢 茂陵博物館

騎馬俑 戦国秦 咸陽市文物考古研究所

「王精」龜鈕金印 漢 西安博物院 一級文物

金虎 春秋秦 宝鶏市陳倉区博物館 一級文物

「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」が静岡県立美術館に巡回。死後の皇帝を守り続けてきた兵馬俑が展示される。

 紀元前221年、春秋戦国時代にわたって約550年も続いた戦乱の世を終結させた秦の始皇帝。秦は中国大陸で史上初の強大な統一国家として成立し、統一後わずか十数年のうちに滅亡したが、始皇帝陵で発見された「兵馬俑」をはじめとする多くの遺物は、その絶大な国力を示している。その後、劉邦が創始した漢帝国は、中国古代における黄金時代のひとつであり、のちの中国やアジア、そして世界の歴史に多大な影響を及ぼすこととなった。

 本展では、いまから2000年以上前の秦と漢の王朝の時代に、地下に数多く埋蔵された兵馬俑に焦点を当て、古代中国の遺産の数々が紹介される。

 見どころのひとつとなるのは、兵馬俑計36体の展示。戦国時代、小ぶりだった兵馬俑が、始皇帝の時代に等身大の姿になり、漢時代には再び小さな姿に変わる、各時代の変遷と習俗を観察できる。

 本展では36体の兵馬俑を含め、国家一級文物(ぶんぶつ、最高級の貴重文物を指す中国独自の区分)から、最新の発掘調査による出土品まで、日本初公開を含む貴重な文物約200点が一堂に揃う。