EXHIBITIONS
qp個展「紙の上の音楽」
qp(キューピー)の個展「紙の上の音楽」が高田馬場のAlt_Mediumで開催される。
qpは2000年代中盤より活動を始め、現在は主に画家として作品を制作。2020年に開催されたAlt_Mediumでの個展「明るさ」では、独自の手法を用いた、手のひらに乗るような小さなサイズの水彩画が展示された。同ギャラリーでの2年ぶりの個展となる「紙の上の音楽」では、そのスタイルの先に生み出された新作を発表する。
qpの近作において、いくつか特徴的な要素が見られるが、ひとつは絵における音楽の表現である。同じものを並べることで生成されるリズムや、どのような色やかたちを、どのくらいの比率で組み合わせ配置するかで変化するハーモニー、そして全体像を顧みず、その瞬間瞬間の描画にまかせて生み出されるインプロヴィゼーションという音楽的な表現を、絵のなかに含ませ、それ自体を主題としている。
前回の個展よりqpが始めた、連続する枠をつくりその空白部分に色を埋めることで作品とする手法は、今回の展示でも一部引き継がれながら新しい展開を見せる。あるいは水彩による装飾、パターン生成の実験が行われているともいえ、qpは筆を使用しない描画から生まれる丸や半円、扉形など単純なフォルムで画面を埋め、重ね、調和を模索している。
紙という薄い素材の上で繰り広げられる、色とかたちの遊びのようなqpの作品はまた、終わりのない練習曲のような印象も与えるだろう。
本展の開催にあわせ、作品集『紙の上の音楽』(DOOKS)も刊行される。
qpは2000年代中盤より活動を始め、現在は主に画家として作品を制作。2020年に開催されたAlt_Mediumでの個展「明るさ」では、独自の手法を用いた、手のひらに乗るような小さなサイズの水彩画が展示された。同ギャラリーでの2年ぶりの個展となる「紙の上の音楽」では、そのスタイルの先に生み出された新作を発表する。
qpの近作において、いくつか特徴的な要素が見られるが、ひとつは絵における音楽の表現である。同じものを並べることで生成されるリズムや、どのような色やかたちを、どのくらいの比率で組み合わせ配置するかで変化するハーモニー、そして全体像を顧みず、その瞬間瞬間の描画にまかせて生み出されるインプロヴィゼーションという音楽的な表現を、絵のなかに含ませ、それ自体を主題としている。
前回の個展よりqpが始めた、連続する枠をつくりその空白部分に色を埋めることで作品とする手法は、今回の展示でも一部引き継がれながら新しい展開を見せる。あるいは水彩による装飾、パターン生成の実験が行われているともいえ、qpは筆を使用しない描画から生まれる丸や半円、扉形など単純なフォルムで画面を埋め、重ね、調和を模索している。
紙という薄い素材の上で繰り広げられる、色とかたちの遊びのようなqpの作品はまた、終わりのない練習曲のような印象も与えるだろう。
本展の開催にあわせ、作品集『紙の上の音楽』(DOOKS)も刊行される。