EXHIBITIONS

BankART Under 35 2022

2022.04.28 - 07.18

小野田藍 まるとしかく 2018

ユ・ソラ 帰るところ 2020

寺田健人 ただいま01 2020

熊谷卓哉 公共彫刻計画(男性性) 2021

ナカバヤシアリサ opposite bank 2022

足立篤史 1943_zero 2021

辻梨絵子 バーチャルロマンス 2019

小林椋 ホつも木、立つも平 2021 Photo Takuya Matsumi

 35歳以下の作家の個展シリーズ「BankART Under 35」が今年も開催。今回は3名の審査員(池田修、福住廉、村田真)によって選ばれた作家8名を、4期に分けて紹介する。

 参加作家は、小野田藍、ユ・ソラ(4月28日〜5月15日)、寺田健人、熊谷卓哉(5月20日〜6月5日)、ナカバヤシアリサ、足立篤史(6月10日〜6月26日)、辻梨絵子、小林椋(7月1日〜7月18日)※()内は会期。

 小野田藍は1988年群馬県生まれ。2014年武蔵野美術大学芸術文化学科卒業、2022年東京藝術大学大学院修士課程先端芸術表現専攻修了。2014年から2020年まで日本郵便株式会社に勤務しながら作品を制作。SNSの広告やニュースを取り上げ、サインペインを使って作品化したシリーズを発表している。

 ユ・ソラは1987年韓国・京畿道生まれ。2011年弘益大学彫塑科卒業、2020年東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士過程修了。白い布と黒い糸を使った刺繍の平面作品や、実物大の立体作品のインスタレーションなど、日常の大切さを見つめ直すような作品を展開している。

 寺田健人は1991年沖縄県生まれ、2019年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了。家族などの共同体が記念写真や集合写真を撮影するときの「見る/見られる」の関係とふるまいに関心を持ち、その行為をセルフポートレイトやスナップで模倣する作品を制作している。現在、横浜国立大学大学院都市イノベーション専攻博士課程後期に在籍。

 熊谷卓哉は1987年京都府生まれ。2012年武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。3DCGや3Dプリンターなどで制作された立体や映像、仮想空間などのメディアを用いて、場の分節による多層的な空間の展開、鑑賞者との関わり方、素材と構想といった面から彫刻表現の新たな可能性を提示しようと試みている。

 ナカバヤシアリサは1992年東京都生まれ。2017年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。オートマティズムと素早いブラシストロークの方法を用い、森や川にも見える滲みのようなものを描く。2018年に共同アートスタジオLIONに加入し、現在も相模原市を拠点に活動している。

 足立篤史は1988年神奈川県横須賀市生まれ。2014年東京造形大学美術学科彫刻専攻卒業。東京造形大学卒業研究・卒業制作展では「ZOKEI 賞」を受賞。この世に存在するものには、その「モノ」が存在した時代、歴史、そして人々の記憶が刻まれていると考え、「記憶を記録する」をコンセプトに、新聞や雑誌などの「活字」を主な媒体とした作品を制作している。

 辻梨絵子は1991年東京都生まれ。2019年に東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻を修了し、在学中にドイツ・バウハウス大学に交換留学。メディアの影響や役割、インターネットのもたらした文化の変革、国をまたいだオンラインでのやりとりについて思考し、平面、立体、映像作品などを制作している。

 小林椋は1992年東京都生まれ。2017年に多摩美術大学大学院修士課程情報デザイン領域を、2019年に京都市立芸術大学大学院修士課程彫刻専攻を修了。ある事物や歴史的な出来事に対し、物理的な装置やオブジェを介入させることで生まれる飛躍や、不和や違和感を観察しながら、別様な姿を思弁するための作品を制作する。近年はキネティックな映像装置を用いて映像空間と現実空間の事物を認知的に交差させるシリーズなどを展開している。