EXHIBITIONS

公益財団法人芳泉文化財団10周年記念特別展

模写の近代 模写の現代

第五回公益財団法人芳泉文化財団 文化財保存学日本画・彫刻研究発表展「美しさの新機軸 ~日本画・彫刻 過去から未来へ~」

新井勝利筆 《法隆寺金堂六号壁 観音菩薩》模写 紙本彩色 東京藝術大学蔵

安原成美筆 「智積院所蔵国宝《松に黄蜀葵及菊図》想定復元模写」 紙本彩色 東京藝術大学蔵

 東京藝術大学大学美術館で、公益財団法人芳泉文化財団10周年記念特別展「模写の近代 模写の現代」が開催される。

 公益財団法人芳泉文化財団は2009年、日本の芸術文化の保全と振興に寄与することを目的として設立。同財団の文化財保存学「日本画・彫刻研究」の研究助成事業は、「過去の大切な遺産を、未来へきちんと伝えていく」という理念のもと、東京藝術大学大学院、愛知県立芸術大学大学院、京都市立芸術大学大学院、金沢美術工芸大学大学院、東北芸術工科大学大学院の5大学院に所属する若手研究者ならびに大学院生を対象に支援を行っている。

 本展「模写の近代 模写の現代」では、現代の模写教育が形成される過程にあった模写作品と、模写による最先端の研究を比較展示する。

 第1部「模写の近代」では、東京藝術大学と京都市立芸術大学が所蔵する近代の模写を並べ、東西の模写の歴史をふり返る。続く第2部「模写の現代」では、芳泉文化財団の助成を受けて達成された研究成果を展示。本展覧会は、近代から現代の模写を紹介し、模写の持つ研究としての姿を映し出すとともに、これからの模写が進む道を考える場を提供する。

 また本展と同時に「美しさの新機軸 ~日本画・彫刻 過去から未来へ~」展を開催。文化財保存学「日本画・彫刻研究」発表展の第5回として、平成29年度および平成30年度の助成者7名による研究成果を公開する。