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博物館はコレクションを守りきれるのか? 博物館資料の「廃棄」をめぐる議論と現場の乖離、その危うさを問う

令和8年3月に公布・施行された「博物館の設置及び運営上の望ましい基準」(告示)の改正は、資料の「廃棄」という文言の明記を含め、波紋を呼んでいる。現場との乖離、制度設計の不備、そしてコレクションの公共性をめぐる問題。博物館学の立場から長年制度に関わってきた法政大学名誉教授・金山喜昭に、今回の改正について聞いた。

2026.4.19
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ターナー・コンテンポラリーはいかにしてマーゲートを「アートの町」に変貌させたか?

イングランド南東部ケント州の海辺の町マーゲートに位置するターナー・コンテンポラリーが、2026年に開館15周年を迎えた。開館以来、様々な展覧会やイベント、ワークショップを開催してきた同館は、地方都市の再生を象徴する存在として注目されている。本稿では、その歩みとともに、アートが地域社会にもたらした変化と現在の課題を読み解く。

2026.4.18
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AI時代のクリエイターはどう自分の表現を守っていけるのか? 福井健策弁護士に聞く、著作権と規約から考えるSNS生存戦略

昨年12月、X(旧Twitter)に搭載された「投稿画像をAI(Grok)で編集できる機能」が波紋を呼んだ。現在、クリエイターのプレゼンテーションの場として欠かせないSNSで、自身の作家性を守りながら発信を続けるにはどうすべきか。利用規約の落とし穴や現行の著作権法の限界、そしてこれからのAIとの向き合い方について、著作権問題の第一人者である弁護士・福井健策に話を聞いた。

2026.4.15
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ニュー・ミュージアムが拡張リニューアルオープン。こけら落とし展では「新しい人間性」を問う

3月21日、ニューヨークのニュー・ミュージアムが、大規模な拡張工事を経てリニューアルオープンした。OMA(重松象平、レム・コールハース)による新館の増設により、展示空間や教育機能が大幅に拡充。こけら落としとなる展覧会「ニュー・ヒューマンズ」では、テクノロジーの進展とともに変容する「人間性」をテーマに、200名以上の作家による作品が紹介されている。

2026.4.14
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レンゾ・ピアノが建築設計。北スペインの現代アートセンター「セントロ・ボティン」が実践する環境と芸術の新しい関係とは

大西洋に面したスペイン北部の地方都市サンタンデールに位置するセントロ・ボティン(Centre Botín)は、芸術を通じて「創造性」を社会全体に拡張することを目的としたユニークな現代アートセンターだ。レンゾ・ピアノによる建築や国際的な展覧会プログラムを通じて、環境・地域・文化の関係を再編する試みを続けてきた。本稿では、3月28日に開幕した毛利悠子のスペイン初個展「Entanglements」を契機に、このユニークな地方型現代アートセンターの国際性と取り組みを読み解く。

2026.4.12
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カプセルトイ、精巧と独創を追求したその現在地。日本ガチャガチャ協会会長・小野尾勝彦に聞く

近年、大人を中心に絶大な人気を集めている「カプセルトイ」。かつて子供向けの玩具として親しまれたその存在は、いまや世代を問わず多くの人々を惹きつけるプロダクトへと進化を遂げている。カプセルトイはなぜこれほどまでに目覚ましい進化を遂げたのか。その歩んできた過程と現在地について、一般社団法人日本ガチャガチャ協会会長の小野尾勝彦に話を聞いた。

2026.4.11
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第15回

「イヌ好きの民具」。これなーんだ?

一般の人々が日常の暮らしのなかで生み出し、使い続けてきた「民具」。一見ただの古い道具に見えるかもしれませんが、様々な切り口から観察してみることで、ユニークな造形や意外な機能性といった「デザインの工夫」に気がつくことができます。第15回目は「イヌ好きの民具」。これなーんだ?

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「芸術こそが、もっとも優れた外交手段」。フィンランドの文化政策に学ぶ、アーティスト海外進出の新戦略

フィンランドの文化機関がニューヨークの若手ギャラリー連合「NADA」と組み、フィンランド人作家のグローバルなアートマーケットへの参入を支援するプログラムを始動した。公私の資金を組み合わせ、「受け皿側」への助成という逆転の発想で成果を上げたその戦略を現地関係者への取材をもとに報告する。

2026.3.29
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舞台はサンパウロの「ボールの家」。建築とアートの調和を楽しむ第5回「アベルト」展をレポート

ブラジル・サンパウロを主な舞台にして開催される、著名建築家が手がけた家を舞台に展開される展覧会「アベルト(Aberto)」。その5回目が建築家エドゥアルド・ロンゴの私邸を舞台に開催中だ。会場の様子を、ブラジルを拠点とするフォトグラファー/ジャーナリスト・仁尾帯刀のレポートでお届け。

2026.3.28
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第35回

山本一雄という「画家」について。遠山健一朗が語る「山本一雄 小さな部屋から」展(奈義町現代美術館)

美術館の学芸員(キュレーター)が、自身の手がけた展覧会について語る「Curator's Voice」。第34回は、岡山にある奈義町現代美術館で開催された「山本一雄 小さな部屋から」(2025年12月13日〜3月1日)について。同館学芸員の遠山健一朗は、岡山市のギャラリー722で行われた個展で画家・山本一雄の作品と出会う。そのときの距離や立ち位置によって変容する絵画体験に戸惑い、湧き起こる「もやもや」の正体を知りたいと願った遠山の衝動は、やがて山本の暮らす瀬戸内海にある国立療養所「長島愛生園」へと彼を向かわせた。

2026.3.28
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なぜ厳しいノルマ? 専門家・太下義之に聞く、国立博物館・国立美術館の次期中期目標の裏側にあるもの

国が発表した、独立行政法人国立美術館と国立文化財機構(国立博物館等)が2026年度からの5年間で達成すべき「第6期中期目標」が議論を呼んでいる。ミュージアムの「再編」にまで踏み込んだ今回の中期目標はなぜ生まれたのか。その背景と目的を、文化政策の専門家である太下義之に聞いた。

2026.3.22
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「飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき」(水戸芸術館現代美術ギャラリー)で注目したいグッズ6選

茨城・水戸の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、認識のゆらぎや不確かさを主題とするアーティスト・飯川雄大の個展「飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき」が開催中。会期は5月6日まで。その特設ショップでチェックしたいグッズを、編集部がピックアップして紹介する。

2026.3.22
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第37回

[ARTIST IN FOCUS]江康泉:古典と現代のコンテクストを接続し、アジア固有の想像力を取り戻す小さな革命

東洋の歴史や文化を参照し、現代都市、個人の記憶、テクノロジーなどを複層的に結びつけ、多様な領域を横断した創作活動を展開する江康泉(ゴンホンチュン)。金沢21世紀美術館での個展に際し、本展の担当学芸員が、本人との対話を経て、その作品世界を論じる。

2026.3.20
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AIが私から奪うものについて。アーティスト・脇田玲の内省

生成AIの急速な進化はいま、アーティストの創作行為に根本的な問いを投げかけている。プログラミングを制作の核に据えてきたアーティストの脇田玲は、創作の過程で得てきたものがAIの台頭により失われ得ることに逡巡する。その問いに向き合ったエッセイをお届けします。

2026.3.19
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ヴェネチア・ビエンナーレ2026:注目の国別パビリオン16選

5月9日に開幕する第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展。世界各国が独自の視点から現代社会や歴史、アイデンティティを問い直す国別パビリオンは、本展の見どころのひとつだ。本記事では、編集部がとくに注目したい各国パビリオンを取り上げ、その展示内容と背景を紹介する。

2026.3.18
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第38回

[ARTIST IN FOCUS]大小島真木:「私」と「あなた」の輪郭を描く 連綿と紡がれる他者とのコレスポンダンス

生命と死、個人と他者、自然と人間──そのあわいを探り続けてきた大小島真木。近年は、「胞衣」や「土」をテーマのひとつに据えながら、存在の輪郭を問い直す表現へと深化している。KAATでの個展から国際芸術祭「あいち2025」、そして絵本『ウオルド』まで、大小島真木が紡ぐ、生命を超えた存在のための芸術の現在を辿る。

2026.3.15
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パトリック・サン インタビュー:アジアを横断するクィア・アートの対話

台北、バンコク、香港で開催され、そしてソウルと東京(2027年2月)でも開催が予定されている香港のサンプライド財団主催の展覧会シリーズ「スペクトロシンセシス」は、アジア各地の公立美術館と協働しながら、クィア・アートの歴史と現在を接続する試みとして広がりを見せている。3月20日にソウルのアートソンジェセンターで開幕する「スペクトロシンセシス・ソウル」を機に、同財団の創設者であるパトリック・サンに、シリーズの理念と今後の展望について聞いた。

2026.3.15