
「芸術こそが、もっとも優れた外交手段」。フィンランドの文化政策に学ぶ、アーティスト海外進出の新戦略
フィンランドの文化機関がニューヨークの若手ギャラリー連合「NADA」と組み、フィンランド人作家のグローバルなアートマーケットへの参入を支援するプログラムを始動した。公私の資金を組み合わせ、「受け皿側」への助成という逆転の発想で成果を上げたその戦略を現地関係者への取材をもとに報告する。

フィンランドの文化機関がニューヨークの若手ギャラリー連合「NADA」と組み、フィンランド人作家のグローバルなアートマーケットへの参入を支援するプログラムを始動した。公私の資金を組み合わせ、「受け皿側」への助成という逆転の発想で成果を上げたその戦略を現地関係者への取材をもとに報告する。

美術館の学芸員(キュレーター)が、自身の手がけた展覧会について語る「Curator's Voice」。第34回は、岡山にある奈義町現代美術館で開催された「山本一雄 小さな部屋から」(2025年12月13日〜3月1日)について。同館学芸員の遠山健一朗は、岡山市のギャラリー722で行われた個展で画家・山本一雄の作品と出会う。そのときの距離や立ち位置によって変容する絵画体験に戸惑い、湧き起こる「もやもや」の正体を知りたいと願った遠山の衝動は、やがて山本の暮らす瀬戸内海にある国立療養所「長島愛生園」へと彼を向かわせた。

国が発表した、独立行政法人国立美術館と国立文化財機構(国立博物館等)が2026年度からの5年間で達成すべき「第6期中期目標」が議論を呼んでいる。ミュージアムの「再編」にまで踏み込んだ今回の中期目標はなぜ生まれたのか。その背景と目的を、文化政策の専門家である太下義之に聞いた。

茨城・水戸の水戸芸術館現代美術ギャラリーで、認識のゆらぎや不確かさを主題とするアーティスト・飯川雄大の個展「飯川雄大 大事なことは何かを見つけたとき」が開催中。会期は5月6日まで。その特設ショップでチェックしたいグッズを、編集部がピックアップして紹介する。

3月後半から4月中旬にかけて、古都・京都は桜で彩られる。歴史的な景観とともに楽しめる美術館・博物館を10カ所、2026年春の最新プログラムとともにセレクトした。

アート・バーゼル香港2026の開催にあわせ、香港各地で多彩な展覧会が展開されるアートウィーク。本稿では、M+や大館コンテンポラリー、Para Siteなどを中心に、今年注目すべき展覧会をピックアップして紹介する。

東洋の歴史や文化を参照し、現代都市、個人の記憶、テクノロジーなどを複層的に結びつけ、多様な領域を横断した創作活動を展開する江康泉(ゴンホンチュン)。金沢21世紀美術館での個展に際し、本展の担当学芸員が、本人との対話を経て、その作品世界を論じる。

生成AIの急速な進化はいま、アーティストの創作行為に根本的な問いを投げかけている。プログラミングを制作の核に据えてきたアーティストの脇田玲は、創作の過程で得てきたものがAIの台頭により失われ得ることに逡巡する。その問いに向き合ったエッセイをお届けします。

5月9日に開幕する第61回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展。世界各国が独自の視点から現代社会や歴史、アイデンティティを問い直す国別パビリオンは、本展の見どころのひとつだ。本記事では、編集部がとくに注目したい各国パビリオンを取り上げ、その展示内容と背景を紹介する。

生命と死、個人と他者、自然と人間──そのあわいを探り続けてきた大小島真木。近年は、「胞衣」や「土」をテーマのひとつに据えながら、存在の輪郭を問い直す表現へと深化している。KAATでの個展から国際芸術祭「あいち2025」、そして絵本『ウオルド』まで、大小島真木が紡ぐ、生命を超えた存在のための芸術の現在を辿る。

CREATIVE MUSEUM TOKYOで開催中の「SORAYAMA 光・透明・反射 -TOKYO-」(〜5月31日)。その特設ショップでチェックしたいグッズを、編集部がピックアップして紹介する。

台北、バンコク、香港で開催され、そしてソウルと東京(2027年2月)でも開催が予定されている香港のサンプライド財団主催の展覧会シリーズ「スペクトロシンセシス」は、アジア各地の公立美術館と協働しながら、クィア・アートの歴史と現在を接続する試みとして広がりを見せている。3月20日にソウルのアートソンジェセンターで開幕する「スペクトロシンセシス・ソウル」を機に、同財団の創設者であるパトリック・サンに、シリーズの理念と今後の展望について聞いた。

一般の人々が日常の暮らしのなかで生み出し、使い続けてきた「民具」。一見ただの古い道具に見えるかもしれませんが、様々な切り口から観察してみることで、ユニークな造形や意外な機能性といった「デザインの工夫」に気がつくことができます。第14回目は「手のひらの民具」。これなーんだ?

3月後半から4月初旬にかけて、東京は桜の季節。東京23区内の桜の名所とともに楽しめる美術館を10カ所、2026年春の最新プログラムとともにセレクトした。

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2026年1月号の「台北」では、台北市立美術館で開催された「台北ビエンナーレ2025 地平線上のささやき」について栖来ひかりが考察する。

自然と人間のあいだにある歴史と記憶に着目し、多様なメディウムを用いて、その社会的・政治的・物質的関係を検証し、新たに語り直す作品を発表するオトボン・ンカンガ。金沢21世紀美術館での個展に際し、彼女の作品に潜む物語や対話、そしてアートの可能性について話を聞いた。

アート・バーゼルとUBSが共同で発表する年次調査「The Art Basel and UBS Global Art Market Report」の2026年版が公開。2025年、世界の美術品市場規模は596億ドル(約9兆4800億円)となり、日本市場は前年比1%減とやや減速した。

トレイシー・エミンの大回顧展「トレイシー・エミン:ア・セカンド・ライフ」が2月27日、ロンドンのテート・モダンで開幕した。赤裸々な自伝的作品で知られる彼女がトラウマや重い病気を乗り越えて現在に至った姿を、過去の作品から新作までを通して改めて見つめる本展をレポートする。

ジャンルを問わず各地の展覧会へ足を運び、わかりやすくアート情報を発信するアート・インフルエンサー「もえの美術館巡り」。独自の視点で日々の鑑賞体験をまとめた彼女の「美術館ノート」がいま、注目を集めている。「綺麗なノートを目指さない」という自由なスタンスから生まれるその習慣には、どのようなこだわりが詰まっているのか。ノートのつくり方や活用法を通して、「もえの美術館巡り」流の新しいアートの楽しみ方について話を聞いた。

雑誌『美術手帖』の「WORLD REPORT」では、世界の各都市のアートシーンや話題の展覧会をリポート。2026年1月号の「サンパウロ」では、イビラプエラ公園内シッシロ・マタラッツォ館で開催された第36回サンパウロ・ビエンナーレ「旅人すべてが道の上を歩くわけではない-実践としての人間性について」について仁尾帯刀が考察する。
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