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アニアス・ワイルダー

Aeneas Wilder

 アニアス・ワイルダーは1967年スコットランド・エディンバラ生まれ。93年ダンディー大学ダンカン・オブ・ジョーダンストーン・カレッジ・オブ・アート&デザイン彫刻科卒業。94年エディンバラ大学院エディンバラ・カレッジ・オブ・アート彫刻科修了。90年代後半の活動初期から一貫して、釘や接着剤を一切使用しない、最小限の要素のみでつくられる巨大な構造物を制作している。素材となる、何千もの一定の長さの木片のあいだに働く均衡と摩擦、重力のバランスを見極めながら、時間をかけて自立する構造物が緻密に積み上げられる。また作家自ら作品を崩壊させる「キッキング」のパフォーマンスを行い、木片に新たな組成の可能性を与えることで、組成・自立・還元の一連の「経験」を見る者に提示する。重力、時間、空間についての考察から生み出される彫刻的インスタレーションは国際的に評価されており、日本ではこれまで、青森、岩手、東京、大阪などで滞在制作を行っている。