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ショナ・トレスコット

Shonah Trescott

 ショナ・トレスコットは1982年オーストラリア・メートランド生まれ。2002年に国立芸術学校(シドニー)絵画専攻を卒業。風景画を中心に、西洋美術史から着想を得たテーマや静物などをモチーフとした絵画作品を制作している。風景画は、ウィリアム・ターナーやジョン・コンスタブルら18世紀絵画を思わせる構図を取り入れながら近代絵画の筆致で描写。現地でのリサーチ、歴史や科学、自然にかかわる作家個人の記憶などに基づく作品を通して、人間と自然との関係、また自然や神話の本質を探求している。2010年の日本初個展「人間、自然、神話」(アンドーギャラリー、東京)では、出身地・オーストラリアの大陸発見と入植の歴史を想起させるような、人間と自然とのあいだにある原初的な関係を描いた作品を発表。近年の個展に、「空の表情」(アンドーギャラリー、東京、2016)、「豊かな時代」(ギャラリー・アイゲン+アート、ベルリン、2015)、「芸術学の冒険」(ハンス高等研究所、デルメンホルスト、2012)、「光に引き込まれて」(アンドーギャラリー、東京、2012)、「芸術・科学探検」(アルフレート・ヴェーゲナー極地・海洋研究所、ブレーマーハーフェン、2012)など。