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小津航

Wataru Ozu

 小津航は1991年東京都生まれ、2017年 東京芸術大学大学院美術研究科 絵画専攻を修了。クラーナハの「ルクレティア」、シャルダンの「⾚エイ」など美術史上の⻄洋絵画や、歌川広重の浮世絵などを参照してドローイングを描き、⾃⾝が描いたドローイングそのものをモチーフとした油彩画を制作して、ドローイングと絵画、それらとイメージの関係を探りながら制作をしている。

 昨今、小津が制作を続けている静物画は、机の上にモチーフを組むのではなく、アトリエの床に置いたベニヤ板の上にリンゴを配置し、それらをモチーフとした油彩画である。モチーフのリンゴを机ではなく床に置くことで、キャンバス内の「上部と下部」を「遠景と近景」とした東洋的絵画空間を再考しながら画家と絵画とモチーフの関係を模索している。モチーフとなるリンゴは、普段から⾒慣れた果物であり、近代日本の静物画において頻繁にモチーフとして使用され描き続けられているイメージとして描いている。