ARTISTS

アントニー・ゴームリー

Antony Gormley

 アントニー・ゴームリーは1950年イギリス・ロンドン生まれ。自らの身体を型取りしてつくった人体像で知られる彫刻家。ケンブリッジ大学にて考古学、人類学、美術史などの学位を取得した後、スレード美術学校などで学ぶ。インドとスリランカに3年間滞在して仏教を学び、作品の制作には東洋思想の影響が見られる。ヨーロッパやアジア、オーストラリアなど世界各地に作品が恒久設置されており、作品が置かれる空間、時間、自然との関係性を重視して制作。80年代末から、ひとつの場を数十万体の小さな土人形で埋め尽くすプロジェクト《フィールド》を世界各地で展開し、集団としての人間の未来と可能性を見つめる試みを実施。また代表作として、イギリス・リヴァプール近くの3キロにおよぶ海岸線に100体の人体像を配した作品《アナザー・プレイス》(1997)が知られている。94年ターナー賞受賞。日本では2012〜13年に神奈川県立近代美術館葉山館で2体の人体像の屋外展示《TWO TIMES−ふたつの時間》を行った。また東京国立近代美術館では常設作品として《反映/思索》(2001)を見ることができる。