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アンソニー・マイラー

Anthony Miler

 アンソニー・マイラーは1982年生まれ。現在、ニューヨークのブルックリンを拠点に活動。2008年にニューヨーク市立大学シティカレッジにてMFA(美術学修士)を取得。当初傾倒していた内面的な感情をキャンバス上に創出させる抽象表現主義を経て、近年は作風を大胆に転換させています。そのミニマルで建築的なアウトラインは、粉末と液体顔料を組み合わせた独自の塗料を用いることにより、優しく深みのある色彩を帯びています。正面を見据える「目」をもつフォルムについてマイラーは「かならずしも鳥ではない。鳥を描きたい訳でもない。ただ古代から続く彼らの進化過程における造形美に魅了されてきた」。と語り、結果としてマイラーの行き着く造形美が「鳥のように見える」作品はどこか静けさを漂わせ、観る者の心を内面からジリジリと惹きつけていきます。

 近年の主な個展に「Witness」(The Pit、カリフォルニア州グレンデール、2021)、「05」(PM/AM、ロンドン、2020)、「The Sun Sets On Us All」(MASAHIRO MAKI GALLERY(*)、東京、2019)があるほか、ニューヨークを中心にデンマークやフランス、イギリスなどでも精力的にグループ展に参加しています。

*──2020年6月よりMAKI Galleryに名称を変更