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関根伸夫

Nobuo Sekine

画像提供=ときの忘れもの

 関根伸夫は1942年埼玉県生まれ。68年に多摩美術大学大学院油絵研究科を卒業。斎藤義重に師事する。李禹煥や菅木志雄らとともに「もの派」を代表する作家として知られている。68年の現代日本野外彫刻展で深さ2.7メートル、直径2.2メートルに掘られた穴と、まったく同じ高さ、直径でできた土の円柱で構成された《位相―大地》を発表。同作は「もの派」の出発点とされている(同作は2008年に行われた「多摩川アートラインプロジェクト」の一環として再制作された)。また同年には白い円筒状のスポンジの上に鉄板を乗せた《位相―スポンジ》を発表。70年に荒川修作とともにヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表に選出され、ステンレスの柱に自然石を置く《空相》を発表した。その後2年間ヨーロッパに滞在。帰国後の73年に環境美術研究所を設立した。近年では「太陽へのレクイエム:もの派の美術」(Blum & Poe、ロサンゼルス、2012)「Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde」(ニューヨーク近代美術館、2012)などに参加。海外での評価も高まっている。