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佐伯祐三

Yuzo Saeki

 佐伯祐三は1898年大阪府生まれの洋画家。1917年から東京・小石川(現・文京区)にあった川端画学校で、藤島武二に師事。18年に、東京美術学校(現・東京藝術大学)西洋画科に入学、引き続き藤島武二に師事し、23年に卒業した。代表的なモチーフとしてパリの風景を多く描いた。佐伯は生涯のうち2度渡仏しており、第1回目の渡仏は24年1月から26年1月までの約2年間。その際、フォーヴィスムの画家、モーリス・ド・ヴラマンクに作品を批判されたことをきっかけに、パリの建物を重厚な筆致で描く独自の作風を確立した。その後、27年8月に再度渡仏。代表作の多くはこれら2度のフランス滞在時に描かれたもの。28年、現地で衰弱死。享年30歳。開館準備中の大阪新美術館には、日本最大規模となる56点の佐伯作品が所蔵されている。