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伊藤彩

Aya Ito

 伊藤彩は1987年和歌山県生まれ。2011年に京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了。「Art Camp in Kunst-Bau 2007」(サントリーミュージアム[天保山]、大阪)でサントリー賞、「アートアワードトーキョー丸の内 2011」でシュウウエムラ賞および長谷川祐子賞を受賞。国内外で活動し、「フォトドローイング」と呼ぶ独自の手法を用いた絵画、立体作品やインスタレーションを発表している。

「フォトドローイング」では、まず自作ペインティングや紙のドローイング、陶器の立体物、布、家具などからなるジオラマを制作。そこに自らも入り込んで写真に撮ることで、予想外の構図やアングルの視覚的効果を吟味しながら、実際の絵画制作へ入っていく。このプロセスを経て生み出された鮮やかな色彩や脱力感のあるモチーフが、中毒的な魅力をもって鑑賞者を引きつける。

 2020年にクラウドファウンディングで初の作品集『RAPID RABBIT HOLE』を刊行。主な展覧会に、「レゾナンス 共鳴 人と響き合うアート」(サントリーミュージアム[天保山]、大阪、2010)、「VOCA 2010 新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京)、「和歌山と関西の美術家たち リアルのリアルのリアルの」(和歌山県立近代美術館、2015)、「AYA ITO & ATSUSHI KAGA IT HAPPENS TO BE」(Pallas Projects/Studios、アイルランド、2017)など。